「女子ゴルフ・サイバーエージェント・レディース・第１日」（２８日・静岡県グランフィールズＣＣ＝パー７２）

　プロ１０年目を迎えた美脚プロ・木戸愛（２７）＝ゼンリン＝が５バーディー、ボギーなしの５アンダー６７を出し、６６で首位発進の全美貞（韓国）に１打差の２位につけた。サイ・ペイイン（台湾）も２位。さらに１打差でキム・ハヌル（韓国）が４位。有村智恵らが６９で５位に並んだ。前年優勝の福嶋浩子は１オーバー２７位。

　ショットが切れまくった。１３番パー４。木戸がピンまで残り１２９ヤードを９Ｉで狙った第２打はカップを直撃。「カーンと音がしたので入ったと思った」というが、ボールは縁を破壊してピンに当たり、手前７メートルへ跳ね返った。ここはバーディーを逃したものの、この日を象徴するスーパーショットでギャラリーを沸かせた。

　休養した先週、男子ツアーの会場へ行き、チーム芹澤信雄の“兄弟子”藤田寛之のプレーを観戦したことが今週に生きた。「私はバタバタとプレーしてしまう方ですが、淡々と流れるようにゴルフをされていたので、そのイメージは心掛けました。今日はそれがよかったんだと思います」と充実感を漂わせた。

　今週はプロレスラーの父・修さんに頼み、コースに来てもらっている。「運転手兼夜ご飯の話し相手としてですが、スポーツ選手として尊敬しているので、父の話は結構聞きます」。前夜は父から常日頃から言われている「一生懸命やれば必ずいい日が来るから」との言葉を改めて聞き、「あとは私がやるべきことをやるだけ」と気持ちを新たにした。

　先々週はチーム芹澤の西山ゆかり、先週は親交の深い吉田弓美子が優勝していることも大きな発奮材料で「刺激を受けます。私も２勝目を強く意識していきます」。今週こそ約５年ぶりの美酒を味わう。