ゴルファーの引退、明確な線引きはなし 手順踏めばツアー復帰も可能

 女子ゴルフで、世界ランク1位も経験した宮里藍(31)が29日、都内で引退表明会見に出席した。「昨年の夏ごろに現役の選手を引退する決意を決めました」と冒頭で語った。引退理由はモチベーションの維持が難しくなったからとした。

 引退理由については「モチベーションの維持が難しくなったのが一番の決め手。感じたのが4、5年前でして、自分の中でもそこをどう消化していいのか手探りで進むしかなかった」。第2の人生については「決まってないのが現状」とした。結婚については「それは今のところはないですね」と笑顔で語った。

 プロゴルファーは生涯スポーツという色合いが強く、敢えて引退を宣言する選手はまれ。試合で成績が残せなければ獲得賞金も減り、ツアー出場資格などがなくなることから、自然と一線から退く選手がほとんどだ。それでも宮里のように引退を明確にするのは、個人の気持ちの問題が大きい。

 過去には1994年の大迫たつ子が「もう勝てない」と会見し現役を引退。04年の村口史子は自身のHPで「現役プレーヤーとして完全燃焼した」と説明、2011年の古閑美保も左手首負傷からのコンディション維持が困難と現役引退を表明している。

 女子プロゴルフ協会によると、宮里の場合はツアーにも勝利していることから「特別会員登録」をしており、会員登録を続けてさえいれば、いつでもツアーの推薦出場も受けられ、予選会にも出場が可能。予選会を勝ち上がれば、1年を通じてのツアー出場も可能になる。

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