【宮里藍一問一答5】両親に感謝「遠くから見てくれた」

 会見の最後で感極まる宮里藍=都内のホテル
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 女子ゴルフの宮里藍(31)=サントリー=が29日、都内で引退表明会見を開いた。父親の優さん、母親の豊子さんに感謝の言葉を並べた。コーチでもあった優さんへは「素直じゃない私の部分も理解してもらえて」と、両親とも「淡々と私がやることを遠くから見てくれている感じだった」と振り返った。以下、一問一答の要旨その5。

  ◇  ◇

 -若い選手へ、経験した中で伝えないといけないと思うことは。

 「いろんな形の挑戦があると思うんですけれども…。私が経験した中では、アメリカツアーは移動も多いですし、芝のコンディションも毎週変わっていって、天候もめまぐるしく変わりますし、いろんな引き出しをつくっていくところで私は時間がかかった。どれだけ忍耐強く自分自身を保てるかが勝負になるんじゃないかと思っていて」

 (続けて)「私もそうなんですが、一度自分が分からなくなるというか、戦えていたものが戦えなくなるというか。武器だったものが武器でなくなる瞬間が出てきてしまう。それはでも、アメリカでやるにしろ、日本でやるにしろ誰でも通る道だと思っていて、場所は関係ないと思う。私は自分と向き合うのが趣味に近かったので、苦痛というか追求していく方にエネルギーをもっていくのが好きだったので、それが作用したんじゃないかと思います」

 -父上には。

 「両親ともども今までたくさん支えてもらいましたし、特に父はコーチとしてもたくさんけんかもしましたし、素直じゃない私の部分も理解してもらえて、最後の方は歩み寄れたかなと思っているんですけど。両親には感謝の気持ちしかないので、ありがとうございますというのを伝えたいです」

 -具体的に4年ぐらい前、自分と向き合えなくなった瞬間というのは。

 「2012年のすべてのメジャーを終えた時だったと今は記憶しているんですけども…。メンタルコーチとそのことについて初めて話したのがその後のカナダの試合だった。次何を目標にしたらいいか分からないという話をした記憶があって。メンタルコーチは焦らなくていいんじゃないかという感じで受け入れてくれて。どの選手にも起こりえることなので、一度模索してみたらいいのではないかとアドバイスをもらえて。私はモチベーションがなくなったからやめるという感覚ではなかったので、どうしていきたいか探すという形にはなった」

 (続けて)「その最中にパターもイップスみたいになってしまって。そこが頑張れたきっかけというか。パターが得意だったので、ここは乗り越えて終わりたいなという気持ちになれたので。そこがきっかけというのがありますが。それが今シーズン残りのシーズンを含めて、優勝という形につながってくれればうまくいった形になるんじゃないかなと思います」

 -母上の言葉で思い出深いものは。

 「私の両親に関しては見守るという表現がぴったりなんですけど、特にかける言葉もなく、ただ、淡々と私がやることを遠くから見てくれている感じだったので、すごくありがたかったですし、進む道を見守ってくれているというのは、間違った方向にはいってないなと感じていた」

 (最後にあいさつ)「お忙しい中、この場にお集まりいただきありがとうございました。約15年間、プロの選手としてここまでプレーしてきて、本当に…(7秒)すいません(涙ぐむ)。本当にたくさんの方にこれだけサポートしてもらえたことはすごくうれしかったですし、選手としてもすごく幸せだったなと思っています。重複しますが、これだけ自分の引き際に対して寂しさというものは一切なく、感謝の気持ちを持って最後までプレーできることをありがたく思っています。(プレーを)させてくださいましたスポンサーの皆さま、家族、友人、ファンの皆さま、そしてここにいる皆さまも含めて、幸せな選手時代だったと思います。本当に感謝しています。残りシーズンも頑張っていきますので、もう少しよろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました」

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