桃子、みなみ、成田ら、藍への感謝と決意誓う “最後の勇姿”焼き付けた

 18番、ギャラリーからの歓声に右手を上げて応える宮里藍
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 「女子ゴルフ・サントリーレディーし・最終日」(11日、六甲国際GC=パー72)

 今季限りでの現役引退を表明している宮里藍(31)=サントリー=は今後、主戦場の米ツアーに戻るため、この日が日本国内での最後のラウンドとなる可能性もある。女子ゴルフ界の第一人者を惜しみ、上田桃子(30)=かんぽ生命=ら多くの選手が感謝の思いを伝えた。優勝は前日からの首位を守った通算15アンダーのキム・ハヌル(韓国)。ツアー初優勝を目指した堀琴音は1打差の2位だった。

 国内最終戦となる可能性のある今大会の“ラストラウンド”。宮里は「感謝しかない」と語ったが、宮里への感謝の思いに包まれた18ホールでもあった。

 ジュニア時代から競い合い、米ツアーをともに戦うなど苦楽を共有してきた上田は宮里と同組だった2日間の予選後、スコアを落とし通算11オーバーの65位。「こんなに頭を使った1週間はなかった。(決勝ラウンドの)3日目からはぽっかり穴が空いた感覚があった」。宮里が背負ってきた重圧を体感した。

 同時に、感情をコントロールして4日間戦い抜いた宮里に対して「たくさんの応援を受け入れて戦うという彼女の選択。彼女にしかできない幕の引き方だし、愛されていたからこそ」とあらためて敬意を示した。

 宮里は「一緒に回れてよかった。日本を代表する選手としてこれからも頑張ってほしい」とエール。涙交じりで宮里との日々を思い返した上田は、戦友と過ごしたこの36ホールで感じた「全て」を胸にクラブを握り続ける覚悟を示した。

 また、最終日同組の成田美寿々は「人生で一番最高だった。(優勝とも)比べものにならない」と満面の笑み。一方、勝みなみは別れを惜しんで号泣した。また、永田あおいやアマチュアの新垣比菜らジュニア数名も宮里のラウンドを一緒に歩き、“最後の勇姿”を目に焼き付けた。

 全員に通じるのは、感謝と決意だ。「藍さんの次を行きたい」と勝が言えば、「続くのは私たちの世代でありたい」と成田も続く。偉大な背中を心に刻んだ後輩たちが、次なる女子ゴルフの波を巻き起こす。

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