松山2位!メジャー制覇手応え「チャンス増える」 青木に並んだ日本勢最高タイ
「米男子ゴルフ・全米オープン選手権・最終日」(18日、エリンヒルズGC=パー72)
14位で出た松山英樹(25)=LEXUS=は8バーディー、2ボギーでこの日最高の66と猛追し、通算12アンダーでメジャーの日本勢最高に並ぶ2位に入った。1980年の全米オープンで青木功が記録した順位に並び、世界ランキングでは自身の日本勢史上最高を更新する2位に浮上。7月の全英オープンで日本男子悲願のメジャー制覇に挑む。67で回ったブルックス・ケプカ(27)=米国=が通算16アンダーで優勝した。
やり切ったという充実感と、もっとやれたという後悔。メジャー自己最高位の結果にも松山の胸中は複雑だった。
「(初日と3日目の)2日間はよくなかったので悔しい気持ちはありますけど、あとの2日間はいいプレーができたんで満足してます。ただ、もう少しいいプレーができたんじゃないかっていう気持ちはすごく強い」
日本勢では80年の青木功以来となるメジャー2位の快挙。それでも心から喜ぶことはできなかった。
首位と6打差でスタートした最終日。「ビッグスコアを出すしかないですね」。前日のラウンド後に口にした言葉を実践した。
前半でスコアを2つ伸ばして折り返し、11、12番で連続バーディー。14番は3打目をピンそば60センチにつけた。いよいよ首位を視界に捉えた15番でボギー。それでも「流れが悪いとは全く思わなかった」と、すぐさま16番で3メートルのバーディーパットを沈めると、18番で8個目のバーディー。この時点で首位と1打差でフィニッシュした松山を、観客はスタンディングオベーションで称えた。
大きな収穫はショットの質だ。「(6月の)メモリアル(トーナメント)が終わって変えた部分があった。スイングに関してはだいぶいい感じのものがつかめそうな雰囲気は出ている」。4日間のフェアウエーキープ率は4位の88%。パーオン率は同1位の86%。ここまでの取り組みが正しかったことを数字が証明している。
次なるメジャーは7月の全英オープン、8月には全米プロが待っている。「いいショットの回数が増えてきていると思う。もっと自信をもってやっていければ、優勝のチャンスも増えるんじゃないかと思う」。夢だったメジャー制覇は、もう松山の手の届くところにある。