堀琴音「チャンス」 ツアー初V見えた 逆転へ首位と2打差

 「女子ゴルフ・サマンサタバサレディース・第2日」(15日、イーグルポイントGC=パー72)

 前日4位発進の堀琴音(21)=東芝=が4バーディー、1ボギーの69とスコアを伸ばし、通算4アンダーの3位に一歩前進した。首位に立ったキム・ヘリム(韓国)とは2打差。全米女子オープン参戦の上位選手らを欠く今大会だけに、逆転ツアー初Vをつかむ絶好のチャンスだ。

 今季賞金ランク8位、6月から前週までの出場4試合は4位、2位、4位、3位の成績。なぜこれで1度も優勝していないのか不思議な堀琴音。何度目の正直かは知らないが、またしても絶好のVチャンスが来た。

 「そろそろ優勝したいと思いながら回っていて、毎週できずにいるんですけど…。早くしたい。誰が出場しているか、していないかは関係ないと思っています。でも今回もチャンス。明日はみんな以上、今日以上にスコアを伸ばしたい」

 前日ボギー上がりで自分自身に大いに腹を立てた最終18番パー4で、この日は3メートルのパーパットを決めての69に力を得た。「あれをボギーにしていたら、気持ちの面で折れてしまって明日は厳しいと思った。意地でも入れてやると思って打ちました」。初優勝へのメンタルは切れることなく最終日につながった。

 猛暑の中でのプレーが続く。幼いころから貧血気味で、スリム体形。食も細く、朝礼などで気分が悪くなった経験も数々。しかし、二つの出来事が少しずつ琴音にアスリートらしいたくましさを植え付けている。

 「1つは新人賞をいただいた一昨年のLPGAアワードの席上で貧血になって倒れてしまったこと。それと先月のアース・モンダミン杯で熱中症になったことです」

 トレーニングで体を強化し、栄養摂取にも気づかうようになった。暑さ対策も「氷のうと日傘、それに水分補給も欠かさないように。首元や脇を冷やして体温を上げないように工夫しながら」戦っている。

 偏食も少しずつ改善中で、苦手だった緑黄色野菜(特にホウレンソウ)に続き、「毎朝ひじきを食べてミネラル補強」。スタミナ維持のため「白いご飯も一生懸命食べています」。“満腹プラスもう一口”を心がけているという。

 準備はもう万端。あとは自信満々で逆転勝利に向かうだけだ。

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