松山、逆転圏内6打差10位タイ 雨風に耐えた「悪い位置じゃない」
「米男子ゴルフ・全英オープン・第2日」(21日、ロイヤルバークデールGC=パー70)
日本人男子初のメジャー制覇を目指す世界ランク2位の松山英樹(25)=LEXUS=は12位から出て4バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの72で回り、通算イーブンパーで首位と6打差の10位となった。首位タイから69と伸ばしたジョーダン・スピース(米国)が通算6アンダーでトップ。池田勇太、宮里優作、谷原秀人はいずれも予選落ちした。
日本人男子初の偉業に向け、首位との差は6打。残り36ホール、松山が逆転圏内につけ、決勝ラウンドに進んだ。
ピンが根元からしなる強烈な海風が吹きすさび、土砂降りの雨で中断もあった。「風も雨もどっちもしんどかった」とプレー後にため息。雨脚が強くなった6番でボギーを先行させたが7、8番で連続バーディーを奪い、首位に1打差と迫った。だが、勢いづいて迎えた9番、約10分間のサスペンデッドを挟むと、潮目が変わった。
10番は1打目、11番では2打目をバンカーに打ち込んだ。難度1位の13番は1打目を右ラフに入れ、後半開始4ホールで3ボギーをたたいた。それでも、「みんなもしんどいはず」と集中力は持続できていたという。ところが、17番パー5ですきが生まれた。ラフからの2打目を左に引っかけ、ブッシュへ。3打目は6メートル前にかき出しただけ。土の上からの4打目はグリーン奥にこぼれ、痛恨のダボを喫した。
とはいえ、そのままズルズルと崩れない。18番はラフ、バンカーを渡り歩きながら、力ずくでパーを拾った。「最後をボギーにしたら、落ち込んで明日を迎えるところだった」。第2ラウンドをアンダーパーで回ったのは8人だけ。2オーバーは決して悪くない。それどころか、2日間で8バーディーは、予選通過者の中で3番目に多い。
「スコアは微妙だけど、思ったより悪い位置じゃない。でも、3日目はスコアを伸ばさないとチャンスはない」。メジャーの頂点へ、松山が今度は一気呵成(かせい)に攻め抜く。