松山1月に結婚 先月第1子誕生 全米プロは一時単独首位も失速5位で涙

 「米男子ゴルフ・全米プロ選手権・最終日」(13日、クウェイルホローC=パー71)

 男子ゴルフの松山英樹(25)=LEXUS=が14日、マネジメント会社を通じ、以前から交際していた女性と1月に結婚し、7月に第1子が誕生したことを発表した。相手の女性についてマネジメント会社は、名前や職業などを明らかにしていない。全米プロ選手権で日本男子初のメジャー制覇を目指し、首位と1打差の2位からスタートした松山は5バーディー、6ボギーの72とスコアを伸ばせず5位に終わり、ラウンド後は人目をはばからず大粒の涙を流した。

 世界の松山がパパになった。以前から交際していた女性と1月に結婚し、7月に第1子が誕生。相手の女性についての詳細、子供の性別は明らかにしていないが、ダブルでのおめでたを発表した。

 マネジメント会社を通じて報道各社に送ったファクスには喜びがつづられていた。前週、米アクロンで行われた世界選手権シリーズ・ブリヂストン招待で米ツアー通算5勝目を挙げ、自身が持つ日本勢の最多勝利数を更新したことにも言及した。

 「結婚し、子供が生まれてのブリヂストン招待での優勝は一際嬉しかった。まだまだ未熟な私たちですが、力を合わせ、目標を達成するために努力してまいります」とコメント。この時期に公表したことについては「出産前後の母子のプライバシー、安全を考慮して、このタイミングでの報告となりました」とした。

 強いパパを見せようと、首位と1打差2位からの逆転優勝を目指した最終ラウンド。6、7番で連続バーディーを奪い、後半10番では6メートルのパットをねじ込んだ。通算8アンダーとして、単独首位に立っていた。

 暗転したのはバーディーを奪った直後の11番。フェアウエーからの第2打はグリーンを捉えられず、2メートルのパーパットもミス。「自分の中ですごくふがいなかった」。痛恨の3連続ボギー。同組のJ・トーマスに首位の座を奪われた。

 14、15番の連続バーディーで再浮上も、16番で1・5メートルのパーパットがカップに蹴られ、万事休した。その瞬間、パターを宙に投げ、悔しさをあらわにした。「気持ちの部分も、もっと成長しなきゃいけないと思うし、自信をもって打てるような技術がないのかな、という感じ」と唇をかんだ。

 ホールアウトから10分後、中継テレビ局のインタビューでは人目をはばからず泣いた。コースでは感情の起伏を見せない男が、しゃがみ込んで顔を手で覆い、何度も涙をぬぐった。

 「ここまで来た人はいっぱいいると思う。ここで勝てる人と勝てない人の差が出てくると思うので、勝てる人になりたい」。結婚発表に花を添えたかった日本男子初のメジャー制覇。パパはもっと強くなって、来年こそ夢を実現させる。

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