鍋谷「ミサイル?何しよんねん」Jアラートで競技中断
「男子ゴルフ・ANAオープン・第2日」(15日、札幌GC輪厚C=パー72)
プロ6年目の鍋谷太一(21)=ゴルフフィールド=が7バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの71で回り、首位と4打差の通算5アンダーの9位。スタート直前、全国瞬時警報システム(Jアラート)発令に伴う競技中断で出ばなをくじかれながら、巻き返して上位戦線に踏みとどまった。2位で出た今平周吾(レオパレスリゾートグアム)が68で回り、通算9アンダーで単独トップに躍り出た。
物静かな1番のティーグラウンド。鍋谷は心を整え、1打目の弾道をイメージしていると突然、けたたましい警報音が鳴り響いた。
「うぉー、これは何や!!えっ、ミサイル?何をしよんねん、こんな時に!!初めての経験やし、どないしたらええのか。あれは、びっくりしましたね」。異様な状況をのみ込めず、驚き、慌てふためき、大会スタッフに促されてクラブハウスへ引き揚げた。
約40分後、気合を入れ直して再発進。5番でダブルボギーをたたいたが「とりあえず、落ち着けや。まだ大丈夫や」と言い聞かせ、9番から8ホールで5バーディー。ただ上がり2ホールをボギーとし、「めちゃめちゃ悔しい。良いプレーができていただけに、詰めが甘い」と猛省した。自らへの期待値が上がったからこその、厳しさだった。
賞金ランクは91位。初のシード権獲得へ、「1打1打が本当に大事になる」と危機感を募らせる。一喜一憂は不毛だ。厳しい戦いは、まだまだ続く。