藍、万感の涙 現役ラストは涙浮かべてパー締め!32位でホールアウト

 「米女子ゴルフ・エビアン選手権・最終日」(17日、エビアンリゾートGC=パー71)

 現役最後となる宮里藍(32)=サントリー=は27位からスタートし、2バーディー、4ボギーの73で回り、通算1オーバーの32位で競技を終えた。18番グリーンでは目を潤ませ、涙で現役生活に別れを告げた。首位と1打差の2位から競技を開始した上原彩子(33)=モスフードサービス=は15ホールを終えて、1バーディー、2ボギー、1ダブルボギーとスコアを3つ落とし、通算5アンダーに後退した。野村敏京は72で回り、通算1オーバー。

 みんなが笑顔を涙で迎えた。18番パー4のグリーンサイド。宮里藍は第2打を打つ前にサングラスを外し、目に涙をためてグリーンに上がってきた。最後のパットは1・3メートルのフックライン。涙を浮かべて読み切り、14年間のプロ生活を支えたショートパットの技術を最後に見せた。パーで締めた。涙が止まらなかった。

 グリーンサイドでは、仲のいいポーラ・クリーマー(米国)や曽雅ニ(台湾)ら、多くの選手が待っていた。サプライズはゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)だ。正装した男子ゴルフ界のレジェンドから花束を贈られ、何度も「サンキュー」と口にした。

 1番からいつも通りの落ち着いた雰囲気でプレーを展開した。本来のショットの切れではなく、2~3メートルのパーパットを残すシーンが何度もあったが、冷静に対処してスコアをまとめた。

 現役引退を表明したのが5月下旬。プレー後、「今後のことは、正直何も浮かばない。あえて決めないことが、選手としてやるべきことをできると思っていたから」と話した。8月の全英リコー女子オープン開幕直前に倒れた、父でコーチ役だった父・優さんの看病が最優先だ。

 だが、ゴルフ界は放っておかない。前日、エビアン選手権の大会関係者から、大会アンバサダー就任を要請された。運営などで助言を期待されている。今後さらにゴルフ界とのつながりが深くなることになりそうだ。「少し休んでから、必要とされることをやりたい」。宮里藍の第2幕はここから始まる。

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