「女子ゴルフ・マスターズＧＣレディース・最終日」（２２日、マスターズＧＣ＝パー７２）

　同大会は台風接近の影響で最終日が中止、３日間５４ホールの短縮競技となり、第３ラウンド終了時の首位・上田桃子（３１）＝かんぽ生命＝が２０５ストローク、通算１１アンダーで今季２勝目、通算１３勝目を挙げた。

　上田は前日から、この日の中止を見越した気の早い関係者から「『おめでとう』って言われて、『もう～っ』って思ってました」と、午前６時１０分の中止決定まで、気持ちを切ることなく、プレーの準備を進めていた。

　それでも実際に優勝が決まると「やっぱりうれしいですね。どんな形でも」とようやく心からの笑顔に。

　大会を振り返って「悪天候で我慢できたこと、ペアリングに恵まれたこと、これまでの経験すべてがそろっての優勝ですね」と分析した上田。

　予選ラウンドのペアリングは、若さあふれる畑岡奈紗と、「調子が悪いのに私と同じスコア」という高い技術と集中力を誇る全美貞との３人だった。「２人を見ていて、こっちもいい集中力が出ました」という。

　賞金が８６００万円を超え、１０年ぶりの賞金女王も見えてきたが「それよりもＡＮＡ（インスピレーション）に出たい。そこで優勝したい。今年はどういう資格になるか分からないけど、出場は見えてきたかな」と、来季の米メジャー大会出場（今季の資格は昨年賞金ランク上位２名）に思いをはせる。

　上田は「調子もいいし」と、秋の陣でさらに稼いで、ミッションヒルズ（ＡＮＡ開催地）行きの切符を手に入れる。