遼、弟・航と同じスコアで63位 ショット不安定…「苦しいです」

 「男子ゴルフ・マイナビABC選手権・第1日」(26日、ABC・GC=パー72)

 石川遼(26)=CASIO=と、弟・航(17)=埼玉県立浦和高3年=がともに73、1オーバーで63位スタート。国内ツアー復帰2戦続けて予選落ち中の兄とレギュラーツアー出場3戦目でベストスコアの弟はプレー後の表情で明暗を分けた。賞金ランク1位の小平智、同2位の宮里優作ら4人が67で回り5アンダーで首位に並んだ。

 遼は9番グリーン横にあるスコアボードを見て、弟・航が前半35(1アンダー)で回ったことを知った。「信じられない。すごい」。国内ツアーでも指折りの難コースで知られる大会。自分も同じ前半35だったが、内容は満足から遠い。ドライバーショットの精度が悪く、ピンチをしのぐシーンの連続。実際、後半は2つ落とした。

 15番パー5はドライバーの第1打を右林よりさらに右のくぼ地に打ち込むなどしてダブルボギー。16番パー3はパーセーブしたものの、第1打を40ヤードも右に曲げ、ショットの不安定ぶりを見せた。

 「このゴルフの状態だと、何に自信を持てばいいか分からない。いい感じで打てていると思っても、次の瞬間にミスになる。ミスの幅が大きい。振り遅れているのは分かっているが、原因がつかめない。苦しいです」

 米ツアーのシード権を落とし、下部ツアーとの入れ替え戦も振るわず、帰国後も2戦連続で予選落ち。今大会は08年の第1回覇者で、冠スポンサーのCMにも出ている。それだけに復活のきっかけにしたいところだが、初日63位と厳しいスタートになった。

 毎週のように試行錯誤を繰り返している。「考えすぎだという声もあるが、それが自分の性格。前週と比べると手応えは感じている。それを、精度をもってどこまでやれるか」。プレー後は練習場でコーチ役の父・勝美さんのアドバイスを受けながら、懸命にドライバーを振り続け、体の開き具合を確かめた。

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