石川遼1打及ばず予選落ち “ジャンボ塾”でドライバー上向きも…

 ジャンボこと尾崎将司がスタート前に練習場でドライバー特訓を行った
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 「男子ゴルフ・マイナビABC選手権・第2日」(27日、ABC・GC=パー72)

 石川遼(26)=CASIO=は4バーディー、4ボギーの72で回り、通算1オーバーで1打及ばず、65位で3戦連続の予選落ちとなった。もっとも、スタート前の練習場では尾崎将司のアドバイスを受けてドライバーが上向きになるなど、収穫も得た2日間となった。石川の弟、航(17)=浦和高3年=は80と崩れ、通算9オーバーの91位で予選落ち。ツアー未勝利の永野竜太郎が64で回って首位に立った。

 2008年にプロ初Vを果たした思い出の地で予選落ちした。同時に同年以来、9年ぶりの3週連続予選落ちに、石川は「残念です。しっかりと悲観的になるべきところもある」と、独特の言い回しで振り返った。

 スタート前の練習場で、尾崎将に声を掛けられた。

 「ドライバー、打ってみろ!!」

 前週、米国から帰国後、初めて会ってあいさつした際には「お前は誰だ?」と言われた。「遼が頑張らんと」という愛情からだった。

 悩める後輩を放っておけなかった尾崎将と、「ジャンボさんに、僕のドライバーがどう見えるのか知りたい」という石川の思いが一致。約10分間の“緊急レッスン”は、尾崎将のスタートぎりぎりまで続いた。

 「トップからダウンスイングの“間”がない」と助言され、そのためのドリルも伝授された。試合では前日、スプーンで“逃げて”いたホールも、迷いなくドライバーを握れるところまでになった。「ゆっくりだが、手応えを得られた」と表情に暗さはなかった。

 「本当に感謝です」。石川は次週以降も国内での参戦を続ける。「思ったことを言っただけだよ」としたジャンボへの恩返しは、ギャラリーを魅了してきたドライバーショットを取り戻すことだ。

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