「男子ゴルフ・ダンロップフェニックス・第３日」（１８日、フェニックスＣＣ＝パー７１）

　松山英樹（２５）＝ＬＥＸＵＳ＝が２バーディー、２ボギーの７１と伸ばせず通算８アンダーの６位に後退した。首位は同１６アンダーの全米オープン選手権覇者ブルックス・ケプカ（米国）。石川遼はイーブンパーの３７位。賞金王を狙う宮里優作が６３のビッグスコアで４アンダー、１６位に浮上した。

　苦しんだ。松山は前半、“メジャー仕様”に改造中のドライバーショットが左右にぶれ、スコアを伸ばすことができなかった。

　７番パー５、ティーショットが左のバンカーに入ると怒りの表情を見せた。しかし８、９番でフェアウエーを捉えたあたりから「（修正の）きっかけを見つけられそうに」と良化。後半は１打落としながらも手応えめいた感触を得た。

　パープレーにとどまり、首位ケプカとは８打差。大ギャラリーに「つまらないゴルフを見せて申し訳ないです」と謝罪した。

　それでも前向きだ。荒唐無稽かも知れない。半分冗談も入っているだろう。それでも「（ケプカは）２０アンダーは確実に行く。（８アンダーから１２打伸ばすには）５０台のスコアがいります。無理ですよね」と言いつつ、「ベストを尽くして奇跡的に５０台ならチャンスもあるかな」と、どこかにその奇跡の香りを漂わせる。

　アイアンショットも不満は残るが、いいショットも「結構あった。それが（スピンで）戻ったり、戻らなかったり」と、結果的にチャンスにつかなかったと割り切っている。パット数も３２だったが「悪くなかった。入らないストレスはたまったけど」と、技術的な問題はない。

　そして後半得られたドライバーのヒント。これらがそろえばビッグスコアは可能と踏む。「（ギャラリーを喜ばせるプレーの）気持ちだけはしっかり持って」という思いと並行して「きっかけをつかんで、来年につなげたい。楽しみです」。土俵際から、明るく最終日に目を向けた。