石川遼 やっと来た!5打差7位浮上 気分転換「ピン型パター」ズバリ!
「男子ゴルフ・カシオ・ワールドオープン・第3日」(25日、Kochi黒潮CC=パー72)
38位から出たホストプロの石川遼(26)=CASIO=は7バーディー、1ボギーの66で回り、首位と5打差の7位へ浮上した。米ツアーから帰国後に取り組んでいるスイング改良の成果と、この日に使用したパターが威力を発揮。昨年8月以来のツアー通算15勝目を視界に入れた。66をマークし、通算11アンダーとした時松隆光(24)=筑紫ヶ丘GC=が単独首位に立った。
2日目のラウンド後の練習で、石川は普段から使っているL字ではなくピン型のパターを使った。第2ラウンドのパッティングが左へ外れることが多く、気分転換を兼ねてのことだったが、これが意外な好感触だった。
「エースパター(L字)よりもほんの少し転がりが良かった。自分で操作をせず、オートマチックな感じで打てたので『こっちの方が良くね?』と。打感や音も気に入った」
早速、実戦で投入するとバーディーラッシュにつながった。インスタートの15番では4メートルを沈めて3つ目のバーディー。後半はさらに威力を発揮し、1番は手前から4メートル、6番は奥から6メートル、7番では手前から5メートルのバーディーパットが決まった。平均パットは初日54位、2日目41位で、この日は14位だった。
取り組んでいるスイングの改良にも「だんだん安定感が出てきた。フィーリングと結果がリンクしている」と手応えを実感する。ショットとパッティングがかみ合い、10月の帰国後では最高の66をマーク。一気にV戦線へ食い込んできた。
優勝すれば、中嶋常幸の28歳10カ月29日を抜き、史上最年少となる26歳2カ月9日での通算15勝となる。10年の中日クラウンズでは最終日にツアー記録を更新する58をマークし、6打差18位から逆転優勝した。爆発力があるだけに、5打差7位からの優勝も夢物語ではない。
「先週までは半信半疑だったものが、今は確信の方向へ変わっている。この位置で、取り組んでいることがやれるかどうか、どういう結果が出るか、自分でも楽しみ。それで優勝争いができれば」と、復調を信じている。