石川遼、史上最年少26歳で選手会長 国内男子ツアー人気復活へ「全力尽くしたい」
日本ゴルフツアー選手会は5日、東京都内で理事会を開き、ツアー通算14勝の石川遼(26)=CASIO=を新選手会長に選出した。任期は2年で、26歳110日での就任は史上最年少となる。石川は「日本ゴルフ界の発展のために全力を尽くしたい」と抱負を語り、1アップ作戦、大相撲の地方巡業スタイルの採用など、ツアー再興への私案を披露した。副会長は前会長の宮里優作、薗田峻輔、深堀圭一郎。
新年早々、前任者の宮里優作に「力を貸してほしい」と就任を要請され、おとそ気分は吹き飛んだ。この日の理事会で他の理事からも推薦されると、石川の決意は自然と強く固まっていた。
「26歳だけど、10年間プロとしてトーナメントを戦ってきて、(ゴルフ界への)熱い気持ちは誰にも負けていない。ゴルフ界のために尽くしたいと思う」
米ツアーに本格参戦した2013年以降も日本ツアーの状況を気に掛け、思案していたという。華やかな人気を誇る女子ツアーの裏側で、男子ツアーの試合は増えず、観客動員数もテレビ地上波の視聴率も下降の一途。1970~90年代の黄金期を支えたAONの青木功、尾崎将司、中嶋常幸の名を挙げ、「先輩方が育ててきた木の実を食べさせてもらっている状態。甘い見方はいけない」と危機感を募らせた。
石川自身は米ツアーのシード権を失い、今季は6年ぶりに日本ツアーを主戦場として戦う。そのタイミングで重責を託され、「積極的に行動を起こしていく」と意欲満々。「観客を1人でも多く、ゴルフファンを1人でも多く、テレビ中継の視聴率を1%でも上げ、トーナメントを1試合でも増やせるように」と、“1アップ作戦”を公約に掲げた。
また大相撲の巡業を例に「相撲ファンが多いのは、地道な活動が根付いているから」と述べ、ツアー非開催の地域で慈善試合などを設ける意向を示した。
最年少選手会長は「ぼくら選手が主体となって取り組むことで、日本ツアーは良くなる。危機感を持って盛り上げていきたい」と力強く決意表明した。