松山英樹 マスターズに暗雲 左手親指付け根の激痛で棄権「初めての痛み」

 「米男子ゴルフ・フェニックス・オープン・第2日」(2日、TPCスコッツデール=パー71)

 悲願のマスターズ制覇に暗雲-。大会3連覇を目指していた松山英樹(25)=LEXUS=は左手親指付け根付近の痛みのため、第2ラウンドのスタート前に棄権した。強行出場を模索したが、「プレーできない」と苦渋の決断を下した。故障の回復次第では、マスターズ(4月5日開幕、米ジョージア州)から逆算した参戦スケジュールにも大きく影響を及ぼしそうだ。66をマークしたリッキー・ファウラーとブライソン・デシャンボー(ともに米国)が通算10アンダーで首位に立った。

 アーノルド・パーマー以来、55年ぶりのV3は夢と散った。前日1日に痛めた左手親指付け根付近の激痛は消えず、第2ラウンド直前に棄権を決断した。松山は「3連覇が懸かっていたけど、それ以上に痛みが勝ったという感じ。プレーできないところまでいっている」と無念の胸中をのぞかせた。

 第1ラウンド。インスタートの13番でドライバーショットを打った際、左手親指の付け根付近に激痛が走った。痛みを抱えたまま69をマークしながらも、強靱(きょうじん)なメンタルを誇る男が「できればやめたい」と珍しくこぼしていた。

 宿舎に戻り、懸命に治療を施し、強行出場の可能性を探った。一夜明け、スタート前にショットを数球打つと、松山は顔をゆがめた。飯田トレーナーに左肩、胸部、左腕のマッサージを受けてショットを続行したが、「やっぱり無理だ」。同組のファウラー、シンプソンに棄権を告げ、クラブハウスへ引き揚げた。

 2013年末にも左手親指の付け根付近を痛め、完治まで時間を要した苦い経験がある。ただ、松山にとっては負傷箇所は同じでも「初めての痛み。今までなら(治療で)治るのが、今回は治らなかった」と以前とは異質の痛みと指摘。「無理してやろうと思ったらできるかもしれないけど、やって(悪化させて)しまったら、一生、ゴルフができないんじゃないかという怖さがある」と深刻な状態を吐露した。

 故障の回復次第ではジェネシス・オープン(15日開幕)、世界選手権シリーズ・メキシコ選手権(3月1日開幕)への出場は微妙。悲願のマスターズ制覇に向けた「青写真」も、大幅に修正を余儀なくされる可能性がある。松山は「しっかりと痛みのない状態でプレーしたい」と最後まで気丈に振る舞い、コースを去った。

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