松山パパ、妻子きてるのに「(期待値)ゼロです」 優作とラウンドも「最悪です」
「米男子ゴルフ・マスターズ」(5日開幕、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)
男子ゴルフの今季メジャー第1戦、マスターズは5日(日本時間同日夜)に開幕する。5年連続7度目の出場となる松山英樹(26)=LEXUS=だが、父としては初のオーガスタの舞台。「(期待値は)ゼロです」と吐き捨てたが、愛妻とまな娘の前で勇姿を見せたい。3日、予選ラウンドの組み合わせが決まり、世界13位ポール・ケーシー(英国)、同52位パットン・カザイア(米国)と同組になった。
初夏のような日差しを浴びながら、松山は何度も首をかしげた。東北福祉大の先輩である宮里優作(37)と練習ラウンド。18ホールを回ってコースを確認したが「(状態は)最悪です」と自虐的な笑みを浮かべた。
1打目がフェアウエーをとらえたのはパー3を除く14ホール中、わずか5回。何度も左右の林に打ち込み、肩を落とした。「練習場では良くて、修正することはないと思ってコースに行くのだけれど…」と嘆き、自身への期待値は「ゼロです」と即答。アプローチ、パットも乱調で「頼りになるものがないので困っているんです」と頭を抱えた。
それでも“パパの意地”を見せるしかない。大勢のパトロンの陰から松山を見守るのは、東北福祉大ゴルフ部で後輩だった妻・芽緯(めい・24)さんと叶夏(かんな)ちゃん。現在8カ月のまな娘がコースに来るのは初めてだという。日本在住の妻子とは会える機会が限られており、今大会も試合に集中するため宿舎は別。松山は2人の援軍を「関係ない」としたが、大きなモチベーションとなるに違いない。
「ベストの状態でいけるように」と、ラウンド後も練習場でショットにパットにと必死の調整。最愛の家族の前で日本男子初のメジャー制覇をつかむ。