重永が初Vへ首位浮上 震災から2年…地元・熊本の復興願って
「男子ゴルフ・東建ホームメイトカップ・第3日目」(14日、東建多度GC名古屋=パー71)
熊本地震発生から2年、4位から出た熊本出身の重永亜斗夢(29)=ホームテック=が8バーディー、ボギーなしの63をマークし、通算14アンダーで単独首位に浮上。ツアー初優勝に大きく近づいた。
熊本出身の重永がぐんぐんスコアを伸ばした。ショットの不調を好調なパットでカバー。2番で6メートルを沈めると、前半3バーディー、後半も14番からの4連続を含む5バーディーを量産。16番はグリーンの上の段から下の段のピンまで8メートルを入れた直後に笑いが出た。「まさかあれが入るなんて。笑うしかないじゃないですか」と真顔で振り返った。
キャップには、選手会長の石川遼が考案した、熊本県花のリンドウと同じ紫色をあしらった喪章バッジ。多くの犠牲者を出した熊本地震からこの日で2年。地元への思いを込めたプレーでもあり「まだ熊本城の復興建設中で(被災地は)悲惨な状態。僕はゴルフで頑張って、いい報告ができれば」と、復興を願う気持ちを力に変えた。
最終日は17年日本プロ以来4度目の最終日最終組から初Vを目指す。一緒に回るのは石川、片山の実力者で「日本の歴史を作ってきた人。リードがエブリワンの18ないと不安。天気が荒れてくれればチャンスはあるかな」。無欲で栄冠を勝ち取る。