【舩越園子の目】首位発進に松山「意外だらけ」
「米男子ゴルフ・メモリアル・トーナメント・第1日」(31日、ミュアフィールドビレッジGC=パー72)
松山英樹がメモリアル・トーナメント初日を首位タイで発進。「米ツアーで初優勝した大会だから相性はいいはずだよね」「世界でトップ10に数えられる選手なんだから毎週優勝争いしてもおかしくないだろう?」と感じるかもしれない。
だが、今年2月に左手を痛めてツアーを休み、3月に復帰してからというもの、試合会場で松山の笑顔らしい笑顔を見た記憶は無かった。「最近は結果が付いてこなくて苦しかったけど、今日は初日からいいプレーができて良かった」。
その笑顔は、感触も結果もどちらも良かったという意味の笑顔だと思った。アイアンショットにもキレ味が感じられた。だが、意外や意外、「結果は満足だけど感触は良くない」。
最悪を避けようとして打ったショットがピンに付いたりしたそうで「狙って打った感覚がない」。折り返し後の2連続ボギーを喫したときは「今日は3アンダーぐらいならいい」と思ったら、意外にもその直後から快進撃。
そうやって振り返ると今日は「意外だらけ」だが、ショットの感触が良くなくても首位発進できてしまうのだから、「松山の首位発進なんて意外でもなんでもない。当然!」と言い切れる日が、そろそろ戻ってきそうである。
(在米ゴルフジャーナリスト)