【舩越園子の目】4位松山がもらした本音
「米男子ゴルフ・メモリアル・トーナメント・第2ラウンド」(1日、ミュアフィールドビレッジGC=パー72)
初日を首位発進し、2日目も1つスコアを伸ばした松山英樹。「このコースでフェアウエーをキープできてグリーンにも行っている。いい感じ」と米メディアに笑顔を見せ、TVインタビューでも「ショットは文句の付けようがないくらい良い感じで振れた」と笑顔で答えた。
だが、あらためてショットの感触を尋ねると、一転して渋い表情で「いいか、悪いかを付けられない」。これを聞いた瞬間は戸惑ったが、よくよく咀嚼してみると、これが本音だと思えてきた。
フェアウエーを外したのは最終ホールだけ。アイアンショットは次々にピンそばを捉え、ボールの「行く先」は素晴らしく、「ここ最近の内容からしたら凄く良かった」。が、一方で「スタートのときはショットに不安があった」「まだ自信が持ててない」という脆さもあるそうで、「いいか悪いかを付けられない」は本音なのだ。
久しぶりに上位で迎える決勝ラウンド。「明日はどんなゴルフで挑む?」の質問にも「どういうゴルフができるかわからない」の返答。これも本心。正直な答えなのだろう。
短い言葉だが、実はその中に本音が凝縮されている。なるほど、松山らしいなあと思った。
(在米ゴルフジャーナリスト)