【舩越園子の目】DJのボールをみんなが探した

 「米男子ゴルフ・全米オープン選手権・第1日」(14日、シネコックヒルズGC=パー70)

 全米オープン開幕前。青木功と話をする機会に恵まれた。今年のシネコックヒルズは木々が大量に伐採されているが、青木いわく「木が大きくなれば山岳コース。木々を取り払えば開放感あふれるリンクスコースに戻る。ここも本来の姿に戻ったってことかな」。それは、ゴルフの原点に回帰するような戦いを見たいという期待のように感じられた。

 初日。世界ナンバー1のダスティン・ジョンソンが6番のティーショットを左ラフに打ち込み、誰もがボールを見失った。ジョンソンも同組のタイガー・ウッズも、日本のTVリポーターとしてマイクを手にしていた青木も、みな一緒にボール探し。

 その場は緊張感とフェアな精神が交じり合うゴルフならではの空気に包まれ、ゴルフの原点を微かに感じさせられた。

 メジャー大会で何度もルール上の珍事に遭遇したジョンソンは、2年前に全米オープンを制したときでさえ珍事の中で勝利。そんな経緯を知っているせいか、みなDJに優しかった。ボールは米国のTVリポーターが誤って踏み、ラフの下に埋まっていた。そのホールはボギーを喫したが、ジョンソンは初日を首位タイ発進。青木の表情がうれしそうに見えたのは気のせいではない。

(在米ゴルフジャーナリスト)

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