遼、首位浮上 2年ぶりVへ「充実している」
「男子ゴルフ・ダンロップ・スリクソン福島オープン・第3日」(23日、グランディ那須白河GC=パー72)
21位から出た石川遼(26)=CASIO=が10バーディー、ボギーなしの62をマークし、通算14アンダーで山岡成稔と並ぶ首位に浮上した。史上最年少でのツアー通算15勝目を目指す。香妻陣一朗が18ホールのツアータイとなる12バーディー(ノーボギー)、12アンダーパーの60を出し、時松隆光とともに1打差3位につけた。
最注目の選手会長がプレーで沸かせ、2年ぶりの優勝に王手をかけた。16番パー4。石川はグリーン右奥ラフから12ヤードのアプローチを直接ねじ込んだ。鉛色の空に右拳を突き上げると、ギャラリーは拍手喝采のお祭りムードだった。
「内容はスコア以上。充実している。成長できたなという実感がある」
自己最多5連続を含む10バーディーを奪い、前日とは11打も違う今季自己最少62。2桁アンダーは、世界記録「58」をマークした10年中日クラウンズ最終日以来、実に8年ぶり2度目だ。昨秋から着手しているスイング改造の成果がようやく見え始め、「ゴルフをやっていて楽しい」と長いトンネルを抜け出しつつある。
一気にトップに立ち、26歳280日で勝てば、中嶋常幸(28歳333日)を抜いて史上最年少で節目の15勝到達となる。「2位に4打、5打差をつける勝ち方をしていきたい」と石川。再び世界で戦うため、圧倒的な勝利を目指す。