男子ツアーを統括する日本ゴルフツアー機構（ＪＧＴＯ）は２７日、都内で理事会を開き、５月３０日に行われたツアー選手権森ビル杯のプロアマ戦で同伴のアマチュアの招待客に不愉快な思いをさせ、プレーを断念させたとする片山晋呉（４５）＝イーグルポイントＧＣ＝に既に３０万円の制裁金を科し、この日追加で厳重注意処分を下したことを明らかにした。プロアマ大会の言動を巡って、選手が処分されるのは初めて。会見に出席した片山は深々と頭を下げて謝罪した。

　片山の処分は「厳重注意」に決まった。問題が起こった５月３０日に既に３０万円の制裁金が科されており、今回は６日に発足した調査委員会の報告を受けて決定。青木会長が直接片山に言い渡した。

　ＪＧＴＯの懲戒・制裁規定には「除名」「出場停止」「制裁金」「厳重注意」の４段階がある。プレーを断念した男性招待客が片山の謝罪を受け入れ、復帰を望んでいる点も考慮し、最も軽い「厳重注意」とした。

　当日の片山の行為も明らかになった。最初のホールで、招待客のプレー中に自分で放り投げたティーをカップに見立ててパット練習を行い、その際、招待客の承諾を得ることもなかった。次のホールへ移った当該アマチュアに催促されて、ようやく移動した。

　次のホールのティーグラウンドに到着すると、先行する組が第１打を打つ前だったことで「まだ前の組がいる」という趣旨の発言をした。その後、当該のアマチュアは配慮不足と苦言を呈し、片山が「すみません」と答えた。アマチュアは１打目を打った後に「帰る」と言い残し、プレーを中止。片山と他の２人のアマチュアは１８ホールを回った。

　野村理事は「片山プロは、今の他のプロに比べて自分の練習を優先してきた」と厳しく指摘。１５日に公式ブログで謝罪の文書を発表した片山は、問題発生以来初めて口を開き「この度は（招待客に）不快な思いをさせて申し訳なかったという思い」と深々と頭を下げた。自粛中のトーナメント復帰については「まだ厳重注意を受けたばかり」と未定とした。