「男子ゴルフ・全英オープン・最終日」（２２日、カーヌスティ・リンクス＝パー７１）

　２００８年全米オープン以来の復活優勝を狙ったタイガー・ウッズ（４２）＝米国＝が一時単独首位に立つ猛チャージを見せた。後半にスコアを落としたが７１で回り、通算５アンダー６位。メジャーで５年ぶりのトップ１０入りを果たし、完全復活が近いことを示した。６９で回ったフランチェスコ・モリナリ（イタリア）が通算８アンダーでメジャー初優勝を飾った。イタリア人が四大大会を制したのは史上初。日本勢は通算１オーバーだった小平智の３５位が最高だった。

　最終１８番パー４。１メートル強のバーディーパットがカップに消えると、右手の拳を力強く振り下ろした。イタリア人のＦ・モリナリが、ゴルフ発祥の地で始まった世界最古の大会に新たな１ページを刻んだ。

　「歴史に残る最高のゴルファーの名が連なるトロフィーに自分の名前を見つけるなんて信じられない」

　最終日はウッズと同組。大勢の観衆が取り囲み、元世界王者へ大声援が送られる異様な熱気にも動じなかった。「タイガーとプレーしたことがある。どれだけ多くの観衆を引き連れて回るかは知っていた」

　安定したショットと正確なパッティングがかみ合い、決勝ラウンド３６ホールで一度もボギーを打たなかった。「技も心も成長した」と３５歳のメジャー王者は胸を張った。