鈴木愛が首位発進 右手首痛不安も復活のろし!前戦で賞金ランク陥落「取り戻す」
「女子ゴルフ・マンシングウェア・東海クラシック・第1日」(14日、新南愛知CC美浜C=パー72)
2年連続の賞金女王を狙う鈴木愛(24)=セールスフォース=が6バーディー、ボギーなしの66をマークし、5月のほけんの窓口レディース以来の首位発進を決めた。右手首の故障で2カ月間ツアーを離れたが、復帰から2週目で今季5勝目を狙う。ツアー未勝利の香妻琴乃(26)=サマンサタバサ=も66で回り、首位に並んだ。
賞金女王の座には誰にも負けない執着がある。鈴木は強い思いを込め、6つのバーディーパットをねじ込んだ。
2カ月ぶりの実戦となった前週の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(富山)を26位で終えた。ゴルフの内容、手応えは「悪くなかった」。だが、胸の内は悔しさでいっぱいになった。
休んでいた2カ月間、追いつかれることのなかった賞金ランクを、復帰戦で申ジエとアン・ソンジュの韓国勢に抜かれた。「賞金女王には強くこだわってます。申ジエさんには負けません!」。そう叫んで富山を後にした。
この日も右手首には時折痛みが走る。「状態はあまり良くない。練習量を我慢して抑えて、なんとかしていきたい」。強みになったのは、最大の武器であるパッティングが復活したこと。1番で4メートルを沈めたのを皮切りに、5番では6メートル、10番と17番で4メートルと、強気のタッチで微妙な距離を沈めた。
それでもショットには不満が残る。人一倍の練習量で今日を築いただけに、本当は猛練習したいが、その気持ちを懸命に抑えながらの戦いだ。
「先週2人に抜かれたので、少しでも取り戻したい。でも、まずは1打1打、欲張らずに集中して18ホール回ること。先週は欲が出たら5パット(第3R8番でトリプルボギー)したし」
今季前半戦で首位発進した3戦はいずれも優勝。何よりその原動力の負けん気に火がついている。ここでシーズン5勝目を挙げれば、生涯獲得賞金5億円突破も同時達成だ。