セキ・ユウティン 首位浮上「優勝狙って頑張る」昨年ツアー初参戦 壁を乗り越え成長

 「女子ゴルフ・マンシングウェア・東海クラシック・第2日」(15日、新南愛知CC美浜C=パー72)

 9位から出た20歳のセキ・ユウティン(中国)が9バーディー、1ボギーの64をマークし、通算10アンダーとして、同じく64を出したささきしょうこ(22)=日本触媒=とともに首位に浮上した。1打差3位に初日首位の鈴木愛、新垣比菜ら5人が並んだ。勝みなみは腰痛で途中棄権した。

 パットが面白いように決まった。そのたびにユウティンが美しい笑顔を見せる。スタートの1番こそボギーとしたが、3番で5メートルを沈めたのが快進撃の合図。アウトは2度の2連続を含む計5バーディー。インに入っても勢いは止まらず、15番から2メートル、5メートル、5メートルを入れて3連続バーディー。リーダーズボードを一気に駆け上がった。

 「久しぶりの日本のレギュラーツアーで、目の前のホールに集中しました。今日はパターが一番よかったです」。勉強中の日本語で一生懸命にこの日のプレーを振り返った。

 16年中国ツアーの賞金女王に輝き、QTを突破して17年に日本ツアーに参戦したが、シーズン途中に取り組んだスイング改造がうまくいかず、賞金ランク78位で初シード獲得はならず。今季もプロテストは不合格だった。

 転機は、今夏中国に戻った際、ジュニア時代の最初に指導を受けたスコットランド人コーチに会い、パッティングのグリップ方法のアドバイスをもらったこと。父、石越東さんは「グリップが固定してストローク中、緩みがなくなる握り方。それでパットがよくなりました」と明かした。

 最終日は初の最終組で日本ツアー初優勝を目指す。「中国で5回優勝した感じをいつも覚えています。その気持ちを持って、明日一生懸命優勝を狙って頑張ります」。才能豊かな20歳が大ブレークの時を迎えた。

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