金谷、日本勢争い制して優勝 東北福祉大先輩・松山以来の快挙「夢のよう」
「男子ゴルフ・アジア・パシフィック・アマチュア選手権・最終R」(7日、シンガポール・セントーサGC=パー70)
3位から出た金谷拓実(20)=東北福祉大=が7バーディー、2ボギーで65をマークし、通算13アンダーで逆転優勝した。来年のメジャーの2大会、マスターズ・トーナメントと全英オープン選手権の出場権を獲得。日本勢の制覇は2011年まで2連覇した松山英樹以来となる。67だった中島啓太(東京・代々木高)が2打差2位。70だった大沢和也(日大)は通算イーブンパー24位、丸山奨王と呉司聡は30位だった。
最後は1・5メートルのパーパットを沈め、今季最大の目標とした大会を制した。メジャー2大会の出場権を手に入れた金谷は「こんなに早くマスターズと全英オープンでプレーできるなんて夢のよう。本当にうれしい」と喜びの言葉を繰り返した。
2打差を追って序盤から飛ばした。パー4の1番で第2打を50センチに寄せるバーディー。「パットが良かった」と言う通り、3~4メートルを次々に沈めて伸ばした。その勢いに気おされたように、同じ最終組の中国とフィリピンの2人は後退。優勝を争う相手は、途中単独トップに立った2歳下の中島となった。
「日本人同士でやりづらかった」と言うが、崩れる気配はなかった。後半伸び悩んだ中島に対し、金谷が14番で並ぶと15、16番と3連続バーディー。勝負どころの強さが際立った。
この大会は松山が18、19歳の年に連覇し、出場したマスターズでベストアマに輝くなど大きく羽ばたくきっかけとなった。大学の先輩でもある松山から、終了後にすぐに電話があり「マスターズで待っている」と言われたという。20歳の金谷は「自分ももっと練習して松山さんのようになりたい」と、世界を股に掛けて活躍する夢を語った。