稲森佑貴、単独トップ浮上で初V見えた! 曲がらないショットに強気パットで逃げ切る
「男子ゴルフ・日本オープン・第3日」(13日、横浜CC=パー71)
2位から出たプロ8年目の稲森佑貴(24)=フリー=が6バーディー、2ボギーの67で回り、通算11アンダーで単独首位に立った。2位とは3打差あり、最終日はメジャーの大舞台でツアー初優勝をつかみ取る。65をマークした竹安俊也が通算8アンダーで26位から2位に急浮上。通算7アンダーの3位に49歳のベテラン藤田寛之、鍋谷太一が並んだ。単独首位から出たアマチュアの桂川有人(日大)は78と崩れ、通算1アンダーの29位に後退した。
曲がらないショットを武器に、稲森がビッグチャンスを引き寄せた。今季、フェアウエーキープ率は驚異の75・07%で1位。1番で168ヤードの第2打をOKにつけてバーディー発進すると、第2打を池に入れた13番以外は大きなピンチもなく、スイスイとスコアを伸ばした。
「テーショットがよく、今日もうまくプレーできた。13番はセカンドショットがヒールボールになってしまって、どんだけ池が好きなんだって感じです」
最終日は2位に3打差をつけて臨む。ツアー初優勝を日本オープンで果たせば、同じ鹿児島県出身の小田龍一(09年)以来になる。小田龍の優勝時、稲森は中学3年生で、鹿児島市内で行われた祝勝会に出席した縁もあり「最も身近なプロ。いい刺激になった」と、先輩に続く意欲を見せた。
今年5月の日本プロ選手権は3位に入ったものの、1打及ばずプレーオフ進出を逃がした。その時の苦い思いが成長の糧になっている。最後のバーディーパットをショートしたのが敗因で「強く打てていたら入っていたかも。明日は後悔しないようにオーバー目に打つ。優勝を目指していきたいから」。曲がらないショットに強気のパッティングが加われば、夢は向こうからやってくる。