“逆転の成田”68で本領発揮V 宝塚を退団する友人に花添えた
「女子ゴルフ・富士通レディース・最終日」(14日、東急セブンハンドレッド=パー72)
2打差6位から出た成田美寿々(26)=オンワードHD=が6バーディー、2ボギーの68をマーク。通算8アンダーとして得意の逆転で今季3勝目、ツアー通算11勝目を飾った。目標の年間獲得賞金1億円突破にもあと300万円あまりに迫った。1打差2位にアン・ソンジュ(韓国)。6アンダー3位に松田鈴英、三ケ島かな、イ・ミニョン(韓国)が入った。
“逆転の成田”が本領発揮だ。6年前のこの大会では5打差逆転でツアー初優勝。この日、18番グリーン奥で最終組のホールアウトを待ちながら「初優勝の時も同じ景色だったなぁと思い出していた」という。並んでいたアン・ソンジュが短いパーパットを外し、勝利が決まった。
2打差を追った最終日は1、2、4番でバーディーを奪うロケットチャージ。カッコよくこの日を決めたかった理由がある。「宝塚歌劇団の友達、天真(てんま)みちるさんが今日退団するんです。だから花を添えたかった」
昨年8月に初めて会食し、10月に舞台を見に行って以降、成田はすっかりヅカファンに。今年7月から金色に髪を染めたのもその影響だ。「見せる(魅せる)ことのプロだなと感じる」。成田自身も最終日18ホールの舞台で精いっぱい舞った。
ファン、そして天真さんへ向け右手を頭の後ろから左耳に、左手を右腰に巻きつける“花組ポーズ”で喜びを表した成田。シーズン目標に掲げる年間5勝&1億円へ、一気に前進した。