「女子ゴルフ・伊藤園レディース・最終日」（１１日、グレートアイランドＣ＝パー７２）

　３位から逆転のツアー２勝目を狙った永井花奈（２１）＝デンソー＝は６バーディー、１ボギー、１ダブルボギーの６９で回ったが、優勝には１打届かず２位に終わった。２位でスタートした黄アルム（韓国）が４バーディー、１ボギーの６９にまとめ、通算１３アンダーで今季３勝目、通算４勝目を挙げた。アン・ソンジュ（韓国）は２位に入り、今季の賞金女王をほぼ手中にした。

　堅実派の永井が攻めに転じた。１５、１６番で連続バーディーを奪い、迎えた１７番パー３。１９７ヤードと距離がある上、この日のピン位置は左サイドに広がる池の縁からわずか４ヤード。誰もが安全に真ん中に逃げたい状況で、ピンをデッドに狙った。

　結果は池に近い側のピン左１メートルにピタリ。これを沈めて３連続バーディーとし、黄に１打差に迫った。最後は優勝を逃がしたが、このバーディーで２位タイ賞金８００万円を手にし、最終戦のツアー選手権リコー杯出場を確実にした。

　「１７番は狙わなかったら優勝できない状況。引っ掛けても絶対にオーバーしない５Ｗで、いつものテンポでしっかり振り切ることだけ考えた。『きっと大丈夫だよ』って自分に言い聞かせて」。勇気で恐怖をねじ伏せ、気持ちよさそうに振り返った。