三浦桃香3差14位発進 ツヨカワ旋風もう一度 パットの悩みに克服手応え
「女子ゴルフ・フジサンケイレディース・第1日」(26日、川奈ホテルGC富士C=パー71)
“ツヨカワ”で人気の三浦桃香(20)=フリー=が4バーディー、3ボギーの1アンダー70で回り、首位に3打差14位発進。今季は前週まで賞金ランク108位と出遅れたが、昨年夏から苦しんできたパットの悩みに克服の手応えがあり、今週からの巻き返しを誓った。9番でホールインワンを達成した笠りつ子が4アンダー67でトップに立ち、原江里菜、三ケ島かな、浅井咲希が3アンダー68で2位に並んだ。
意を決したように三浦が口を開いた。「私、実は去年の夏からパットで手が動かなかったんです」。パットの深刻な悩みの、突然の告白。だが、話にはまだ続きがある。「でも(3週前の)ヤマハレディースの週に感覚が戻ったんです」と現在は克服の手応えを感じ取っている様子。その結果が今季3ラウンド目のアンダーパーにつながった。
3、4番で1メートルのバーディーパットを沈めて前半をイーブンパーで折り返すと、後半は15番で6メートルを沈め、16番も3メートルを入れて連続バーディー。「今日は下りのパットの後に上りのパットが多くて、上りの逆目が打てなかった」と真っ先に反省点を挙げたが、トンネル脱出の兆しに表情は明るい。
それほど試行錯誤を続けてきた。クロスハンドやクローなどのグリップを試し、揚げ句にはグリップを極端に短く握っていた。それでも改善の方向には向かわず、1日に5、6時間も練習し続けたこともあった。
復調の手応えは、逆転の発想からつかんだ。「結局、練習を控えることが一番だった。オフは練習しすぎて悩みすぎたし、腰も痛くなるだけだった。練習をしないことで感覚が戻ってきた感じ」。パットの感覚とともに笑顔も取り戻した。
今季は開幕から重度の花粉症に悩まされ、それが7試合で予選落ち5回という不振の原因のひとつでもあったが、今週は幸い症状が出ないという。「(今季)初めて(鼻の)両方の穴で呼吸できる。今週はいっぱい酸素を吸って頑張ります」。晴れ晴れとした表情で逆襲を誓った。