“黄金世代”吉本ひかる、初V王手 66で単独首位浮上!大会最年少記録とW栄冠だ
「女子ゴルフ・フジサンケイレディース・第2日」(27日、川奈ホテルGC富士C=パー71)
5位から出た黄金世代の吉本ひかる(20)=マイナビ=が5バーディー、ボギーなしの5アンダー66をマーク、通算7アンダーで単独首位に立った。最終日は最終組から悲願の初優勝を目指す。67で回った上田桃子、68の大江香織が2打差の2位につけ、藤田光里、勝みなみ、ペ・ヒギョンが通算3アンダー4位に並んだ。
飛距離が出ないなら出ないなりのゴルフがある。身長152センチと小柄で今季前週までのドライビングディスタンスが220・5ヤードで全体95位の吉本が、難コース・川奈を見事に攻略した。
圧巻は3つのパー5の攻め方。2オンは難しいため、第3打で得意なクラブを使える距離を残すよう徹底した。477ヤードの4番はティーショットで5番ウッドを使用。2打目をピンまで残り114ヤードに置き、これを9番アイアンで2メートルに乗せた。568ヤードの12番は残り93ヤードから第3打を打って1メートルにピタリ。480ヤードの16番は78ヤードの第3打を50度のウエッジで1・5メートルに寄せてスコアを伸ばした。
「パー5は2オンは狙わない。9番アイアンとかピッチングが得意なので、その距離を残すようにしている。4番はドライバーだとバンカーに入るので、クリークで打った」
発奮材料は同期の活躍。昨年は勝、新垣、小祝らに遅れを取った格好だが「去年は確かに焦っていた。でも、今年は人は人、自分は自分と思ってやれている。いい意味の開き直りです」。結果、今季はここまでトップテン4回と絶好調。中でも先週は優勝に1打届かずの2位だっただけに、今週こそ悲願の初Vというムードはいやがおうにも盛り上がる。
最終日に逃げ切れば悲願のツアー初優勝となり、15年藤田光里の20歳212日を更新する20歳62日での大会最年少Vという記録もついてくる。パワーは伊豆の新鮮な魚で充てん完了。「明日は先週の忘れ物を取りにいく感じです」。機は熟している。あとは欲しいものをもぎ取るだけだ。