日没寸前…勝みなみVで令和の夜明け “黄金世代のリーダー”新時代も好発進
「女子ゴルフ・パナソニック・レディース・最終日」(5日、浜野GC=パー72)
令和初戦は黄金世代のリーダー、勝が勝つ-。首位と2打差の7位から出た勝みなみ(20)=明治安田生命=が67をマーク。通算12アンダーで並んだ全美貞(韓国)とのプレーオフを1ホール目のバーディーで制し、昨年11月以来のツアー3勝目(アマ時代を含む)を挙げた。1打差3位に永井花奈と黄アルム(韓国)。初日から首位を守っていた鈴木愛は73と落とし、8アンダー10位に終わった。
勝が天も味方につけた。9番でこの日4つ目、7メートルのバーディーパットを決めて単独首位に躍り出たが、10番でボギー。流れが止まりかけたが、12番ティーショットを打った時点で雷雲接近。競技が中断した。
「今日のラウンドがノーゲーム(中止)なんて嫌です。絶対再開してほしい」とうらめしそうに外を眺めながら2時間27分も待機することになったが、ここでひと息入れたことが奏功。前半からのいい波が戻り、最終18番では奥から2メートルのバーディーパットを沈めてプレーオフ(PO)の権利を得た。
「シーズンオフに二、三度通ったメンタルトレーニングの先生に言われた『今・ここ・自分』を意識して、どんな場面でも特別じゃなく、今の自分に集中できた」
PO1ホール目の18番パー5ではピンまで202ヤードの第2打を5番ウッドで奥7メートルに。2パットでバーディーを奪い、サスペンデッドギリギリの日没3分前にきっちり勝利を決めた。
2014年のバンテリンレディスでのアマチュアV、昨年エリエールレディスでのプロ初V時にはいなかった父・秀樹さん(49)の前で優勝。「教員で与論島に5年間赴任していた父に優勝を見せることができた。本当にうれしかった」。喜びもひとしおだった。
ひたむきな練習、トレーニングの成果で飛距離は2年間で20ヤードアップ。正確性にパワーが加わり勝のゴルフはレベルを上げている。黄金世代の中心的存在は、まだまだ楽しませてくれそうだ。