【綾子の視線】“普通”の第3Rも「メジャーは何かを持っている」
「男子ゴルフ・全英オープン選手権・第3日」(20日、ロイヤルポートラッシュGC=パー71)
58位から出た稲森佑貴(24)=五洋HD=が5バーディー、4ボギーの70で回り、通算イーブンパーの43位に浮上した。71だった浅地洋佑(26)=フリー=は1オーバーで50位。首位タイから8バーディーで63と伸ばした地元の32歳、シェーン・ローリー(アイルランド)が通算16アンダーで単独トップに立った。選手の心理や技術、勝負の流れなどを、デイリースポーツ評論家の岡本綾子氏が、自身の視線でお伝えする。
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第3Rは全般的に“普通”でしたが、メジャーでは必ず何かが起きます。どうしてこういうドラマが生まれるの、というような展開になったり、嵐のような天気になったり。俗に言う「メジャーは何かを持っている」。今年の全英は誰が勝つのか、私には予想できません。もう一波乱、あるかもしれませんよ。
「何かを持っている」という言葉、つい最近も耳にしましたよね。石川遼選手が優勝した日本プロ選手権で、PGAの倉本昌弘会長が「本当にすごい。何かを持っている選手」とたたえていました。石川選手は本当に、そう思わせるものを持っています。だって、あんなに日本中が幸せになることってないじゃないですか。
ただ、男子ツアーは日本プロの後、8月末までトーナメントがありません。男子プロ選手は今、ツアー外の試合やプロアマ戦に出ていますが、これもまたいいんじゃないかな。こういう機会だからこそ触れ合えるファンも多くいますし、数年後に「あの時期があったから」と言える日が来ると思います。石川選手会長を中心に、日本のゴルフを再興していってもらいたいですね。