【綾子の視線】パッティングの重要さを示した大会だった
「男子ゴルフ・全英オープン選手権・最終日」(21日、ロイヤルポートラッシュGC=パー71)
4打リードの首位から72で回ったシェーン・ローリー(32)=アイルランド=が通算15アンダーでメジャー初優勝を飾った。32歳で欧州ツアー通算5勝目。賞金193万5千ドル(約2億900万円)を獲得。6打差でトミー・フリートウッド(英国)、さらに2打差でトニー・フィナウ(米国)が続いた。浅地洋佑は76と振るわず通算6オーバーで67位、稲森佑貴は80と崩れて9オーバーで72位に終わった。選手の心理や技術、勝負の流れなどを、デイリースポーツ評論家の岡本綾子氏が、自身の視線でお伝えする。
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優勝シーンは、いつ見てもいいものですね。68年ぶりに北アイルランド開催となった全英オープンで、アイルランド出身のローリー選手がメジャー初優勝を飾るなんて。ギャラリーの大歓声を聞いて、地元の選手が優勝するというのはこれ以上ない大偉業なんだと、改めて感じました。
今年の全英オープンは結果的に「パッティング」の大会でした。ケプカ選手は何度もチャンスにつけながら、それを決めることができなかった。一方、ローリー選手は63をマークした第3Rでは、ことごとくパッティングを決めていました。要所でパッティングを入れられるかどうか。それが2、3ホール後に響いてきます。
ゴルフは基本的にパー72で、ショットで36回、パットで36回打つ組み合わせになっています。パットを18回に収めることができたなら、ショットを54回打ってもパープレーで回ることができる。ゴルフという競技は、いかにパッティングでスコアメークできるかどうか。そのことを如実に示してくれた大会だったように思います。