【綾子の視線】渋野さん、さすがに体が疲れています

 「女子ゴルフ・日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯・第2日」(13日、チェリーヒルズGC=パー72)

 前日にオーバーパーなし連続ラウンドの国内ツアー新記録を樹立した渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が5バーディー、6ボギー、1ダブルボギーの75と崩れ、記録は「29」で止まった。通算1オーバーとして11位から42位に後退。それでも上がり3ホールで2バーディーを奪い、予選を突破する「意地」を見せた。決勝ラウンドでは首位に立つ同じ黄金世代、畑岡奈紗との9打差を追って「がむしゃらに」チャージをかけることを誓った。選手の心理や技術、勝負の流れなどを、デイリースポーツ評論家の岡本綾子氏が自身の視点でお伝えする。

  ◇  ◇

 渋野さんはもう、いっぱいいっぱいでしょう。初優勝した5月の頃の歩き姿と比べて、今は背中が丸くなっているし、さすがに体が疲れています。

 今年最初、3月にツアーに出た時は一人もギャラリーがつかなかったのが、それが今は大勢になっているのですから。体を休めることもままならないでしょう。でもそれが“騒がれる人”の仕事。岡本綾子もそれを30年やってきたわけですから。時代は繰り返されるということ。乗り越えていくしかありません。途中下車はできませんからね。

 今大会のコースセッティングは私が担当していますが、ラフの長さは想定以上。フェアウエーを外したら一打犠牲になりますから、100%、200%のフェアウエーキープが必須になります。ただ「私はラフが短いところで優勝するんだ」などと、選手それぞれの割り切り方があってもいいと思いますよ。

 ラフは長いですが、トータル距離は短いですから、明日以降も5アンダーぐらい伸ばしてくる選手はいると思います。最終的に通算15アンダーまで伸ばせば独走だと予想していますが、さて、どうなるでしょうか。

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