渋野日向子8打差大逆転V!獲得賞金1億円突破 新たな目標は「賞金女王です」
「女子ゴルフ・デサントレディース東海クラシック・最終日」(22日、新南愛知CC美浜C=パー72)
シブコが衝撃の大逆転勝利だ。首位と8打差20位からスタートした全英女王・渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が8バーディー、ノーボギーのベストスコア64をマーク。通算13アンダーで逆転優勝を飾った。7月の資生堂アネッサレディース以来のツアー通算3勝目。国内ツアーの生涯&今季獲得賞金1億円突破も果たし、史上最年少賞金女王も見えてきた。
最終日に吹き荒れた風は、渋野の背中を押す追い風だった。20位から最終組の1時間10分前のスタート。「8打差ある…ってことは、ほとんど(優勝は)無理だなと。最後まで悔いなく攻めていこう、とは思ってました」
4番で8メートルのバーディーパットがカップに沈むと、5番パー5ではグリーン奥からのアプローチを30センチに寄せ連続バーディー。6番パー3で2・5メートルのチャンスをものにして3連続だ。
「微妙なスネークラインをジャストタッチで沈められた。ちょっと今日は頑張れそう、と」。9、10、12番もバーディーで終盤に突入。この時点で首位スコアと2打差とした。
「ギャラリーさんの数がだんだん増えて、声援も大きくなって。それを今日はプレッシャーにも感じず、楽しんで見渡してプレーできてた」
15番パー5で2オン2パットのバーディーを決めて首位タイに浮上すると、16番パー3でグリーンを外したが、ここが最大の見せ場になった。
左ラフから56度ウェッジを握り「ボールは右足寄りに置き、フェースを若干開いて」打ったアプローチがカップイン!
「最近アプローチがダメだったので、本当にうれしくてガッツポーズしちゃいました」
このチップインバーディーで通算13アンダーとし単独首位に。勝利をたぐり寄せる1打になった。
17、18番は「緊張して手が震えてた」と明かしたが、ホールアウトから1時間半後。プレーオフに備えパッティング練習する渋野に朗報が届いた。
「驚きですね。こんなにスコアが伸びると思ってなかったし、ノーボギーで回れるとは。天候の幸運にも恵まれたと思います」
早いスタートだった渋野は雨にもあたらず強風は終盤だけ。伊勢湾を荒らした風は、ギャラリーの応援とともに渋野に味方した。
これで生涯&今季獲得賞金1億円突破。「乗りましたねー。びっくり」。次の目標を「みんな思ってるかもしれないけど、賞金女王、です」と宣言した。
「残り10試合。1試合、1試合が大事。すべての試合で上位争いしていかないと。期待されることによって、ホントにやりがいあります」。まぶしいほどの希望に満ちた笑顔を見せた。