畑岡奈紗、メジャー通算4勝 樋口超え!20歳266日“勝負の赤シャツ”で圧巻
「女子ゴルフ・日本女子オープン・最終日」(6日、白山ヴィレッジGC=パー72)
首位から出た畑岡奈紗(20)=森ビル=が6バーディー、3ボギーの69で回り、通算18アンダーで2年ぶり3度目の優勝を果たした。3週前の日本女子プロ選手権以来、日米通算8勝目でメジャー通算4勝目。大里桃子と岡山絵里、柳簫然(韓国)が通算14アンダー2位。渋野日向子は通算9アンダー7位だった。
終わってみれば圧勝だった。畑岡は最終18番、6メートルのバーディーパットを沈め、右手の拳を強く握った。「最後はやっと終わったなという感じ。ナショナルオープンなので、ずっとカップに名前が残るのはうれしい」と喜びをかみしめた。
アマチュアだった16年に大会初優勝を果たした時と同じ“勝負色”の赤のウエアでスタート。「初心に帰るという感じ。勝ちたい気持ちが強すぎると空回りするので」。その効果か、序盤に3、4番で連続ボギーがきてもあわてず、5番で流れを変えた。
ラフからの第2打を7Iで1・5メートルに乗せてバーディー。「ボギー、ボギーが先行して、どうしたら立て直せるかと考えていた時、バーディーが取れたのは大きかった」。後半も岡山が1打差に迫っていた15番で1・5メートルのパーセーブ。「あのパーが一番緊張した」と勝負ポイントに挙げた。
記録ずくめの優勝でもあった。20歳266日でのメジャー4勝到達は、69年の樋口久子の24歳31日を更新する最年少記録で、年間日本タイトル2勝も樋口以来42年ぶり。「試合中は意識しなかったけど、やはりうれしい」と充実感に浸った。
渋野の全英オープン制覇を発憤材料にした。「最初は日向子ちゃんの優勝がうれしかったけど、自分も同じ試合に出ていたと思うと、徐々に悔しさがこみ上げてきた」。負けじ魂が帰国後メジャー2勝の支えとなった。
ビッグタイトル制覇で来年の東京五輪出場も一層現実的になった。「いい準備をしていきたい」。畑岡と渋野で女子ゴルフを引っ張る-新しい時代の幕が開いた。