渋野日向子「命が大事」超大型台風接近で2日目中止も納得 豪雨のなか25位発進
「女子ゴルフ・スタンレーレディース・第1日」(11日、東名CC=パー72)
台風19号接近により12日の競技中止が決定した。13日の決勝ラウンドの実施可否、競技方法については同日朝の状況で判断する。競技成立には27ホール以上のプレーが必要で、13日も中止なら不成立となり賞金加算はゼロ、9ホール以上プレーできれば同加算75%となる。現在賞金ランク2位の渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は1アンダー25位で発進したが、優勝以外にランク首位浮上の可能性はなくなった。首位は7アンダーで黄アルム(韓国)が立った。
今季ゴルフ界の“台風の目”となった渋野が、列島直撃の超大型台風にほんろうされそうだ。
1番で乗らず寄らず入らずのボギー発進。それでも4、5番で連続バーディーを奪い、予報より早く降り出した豪雨の中でも残りホールを1バーディー、1ボギーにまとめ、なんとか71で上がった。
「最後18番パー5もティーショットから左ラフ、左ラフで、なんとか4打目33ヤードのアプローチを30センチに寄せてガッツパー。アンダーで上がれてよかった」と渋野。17番の2打目地点で40分間の競技中断にも見舞われたラウンドを終え、胸をなでおろした。
台風接近のため第2日の中止が決まり、この日1オーバー47位タイまでの61人が予選を通過。さらに13日は実施される場合でも天候、コース状態などの条件により9ホールに短縮される可能性がある。コースの状況によっては、スタート時間と日没時間の関係から“セカンドカット”と呼ばれるさらなる予選カットが実施され、最少30位タイまでの選手しかプレーできない場合もある。
渋野は25位。カットされることはないが、9ホール短縮なら6打差逆転は至難の業だ。国内女子ツアー史上初の無観客試合となる13日。「みなさんの命が大事」と納得する渋野が、奇跡の天候回復を祈り、奇跡の逆転Vを目指す。