アマ・金谷拓実が劇的V 帰省は年に2度…息子を見逃すまいと見つめる母

 「男子ゴルフ・三井住友VISA太平洋マスターズ・最終日」(17日、太平洋クラブ御殿場C=パー70)

 首位から出たアマチュア世界ランキング1位の21歳、金谷拓実(東北福祉大3年)が最終ホールで劇的なイーグルを決めるなど65で回り、通算13アンダーで優勝した。男子ツアーでアマが勝つのは2011年大会の松山英樹以来で、倉本昌弘、石川遼に続く4人目の快挙。ショーン・ノリス(南アフリカ)が1打差の2位となり、優勝賞金額の4000万円を獲得した。

  ◇  ◇

 金谷が出場した4月のマスターズ・トーナメントに両親が応援に来ていた。印象的だったのは晴れ舞台に立つ息子を一瞬たりとも逃さぬよう見つめる母・美也子さんの姿だ。

 それもそのはず、東北福祉大に進んだ金谷が広島県呉市に帰省するのは「正月と中国オープンに出るとき」(美也子さん)の年2度。広島国際学院高時代は毎週のように各地のゴルフ場へ送り迎えしていたのに、今では息子のプレーをたまにしか見られないのだ。

 今回、日本ツアーでも優勝し、目標に掲げる世界一のゴルファーへ突き進む金谷。東京へ単身赴任中の父・広さんが「大学生活で鍛えられて、周囲に気遣いができるようになった」と息子の成長ぶりを頼もしそうに話していた一方で、家で愛犬と暮らす美也子さんは「進学直後は週に一度は電話してくれていたけど…」とちょっぴり寂しそうだった。(デイリースポーツ・一般スポーツ担当デスク・足利渉)

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