【綾子の視線】「若いうち」に「いいポジション」で「試合の中」で-

 「女子ゴルフ・NEC軽井沢72・第2日」(15日、軽井沢72G北C=パー72)

 2000年度生まれのミレニアム世代を代表する後藤未有(19)=やまやコミュニケーションズ=が6バーディー、ボギーなしの6アンダー66をマーク、通算8アンダーで西郷真央と並んで首位に立った。笹生優花、葭葉ルミ、安田彩乃、川岸史果、サイ・ペイインが1打差の通算7アンダーで3位。ホステスプロの安田祐香は通算イーブンパー56位でプロ初の予選落ちとなった。コロナ禍により無観客で実施する今大会を、デイリースポーツ評論家の岡本綾子氏(69)が振り返った。

  ◇  ◇

 何だか覇気がないなぁ、物足りないなぁ、と思いながらテレビ中継を観ていました。それはギャラリーの“一球一憂”が聞こえてこないから。プロはいい成績を出すことはもちろん、プレーの“見てくれ”も大事。それがピンそばにつけても、バーディーを取っても拍手や歓声が起こらないのでは、プロのパフォーマンスまで打ち消されてしまう。改めてギャラリーの力の大きさを痛感しました。本当に、にっくきコロナですね。

 さて、リーダーボードを見てみると、トップ10に若い選手がズラリ。特に首位で並ぶ後藤さんと西郷さん、3位の笹生さんは去年にプロテストを受けたばかりの10代選手、というのは今年のトーナメントを象徴するよう。伸び伸びとプレーする若い選手を見ていると、時代が変わったな、という印象を強く受けました。

 若いうちにいいポジションに立ち、試合の中で技を磨いていけるのは、何物にも代えがたい“いいコーチ”になります。優勝を争う中での一打、一打には自身の喜怒哀楽が付いて回ります。それをどのようにコントロールしていくか。また、トーナメントという最高のステージで主役となった時に、どれだけ自分のパフォーマンスを発揮できるか。これはなかなか教えてもらえることではありませんから。このまま優勝となれば万々歳ですが、長い目で見れば、この経験がいつか夢をかなえてくれます。

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