渋野 バンカー脱出に3打「初心者に戻ったな」【一問一答】
「女子ゴルフ・AIG全英女子オープン・第1日」(20日、ロイヤルトルーンGC=パー71)
女子ゴルフの今季メジャー初戦が無観客で開幕した。大会連覇を目指す渋野日向子(21)=サントリー=は3バーディー、5ボギー、1トリプルボギーの5オーバー、76で71位と出遅れた。吹き荒れる風速10メートル超の強風にほんろうされ、また4番パー5では深くて小さいポットバンカーからの脱出に3打を要するなど、リンクス特有のコンディション、コース形状に苦しんだ。
〈渋野と一問一答〉
-ホールアウト後、複雑な笑顔を浮かべているように見えた。
「いやー、疲れた表情だったと思う。(18番で)バーディーが獲れて安心してのあの顔だったかな」
-練習ラウンドの時とコースコンディションが大きく変わった。
「4番でトリプルたたいてから、今日(のコンディション)は怖いなって思ったんですけど、その中でも後半につれてティーショットが良くなってきていたので、そこに関しては良かった」
-後半はどこを修正したのか。
「前半のアゲンストの中でも、リズムを意識して振るのを気を付けていたらだんだんと曲がり幅が減ってきて、インに入ってからはフェアウエーキープをほぼほぼできていた。やっぱり風が吹いているとそんなに振れないので、リズムだけ気を付けて振っていたのが良かったんじゃないかな」
-4番のバンカーで2度脱出に失敗した時の思いは。
「先週(のスコットランド・オープン)もああいう経験をしていなかったので、久しぶりに2回ボールが(バンカーから出ずに)帰ってきた時、なんか初心者に戻ったなって思った(笑)」
-ナイスショットの数が増えて復調してきているように見えた。
「ティーショットに関しては良かった。久しぶりに自分の思ったように振れて、リズムも良くて、よく飛んでくれた。(前半アウトの)アゲンストの時も最初の方に比べたら後の方が曲がり幅も少なくて、フェアウエーにいってくれていた。そこはすごい良かったんですけど、それがなかなかアイアンショットにつながらなかったので、そこはもうちょっとだなと思う」
-明日はどのようなプレーを。
「ティーショットは今日のような感じでできたらいいなと思うんですけど、やっぱりアゲンストとフォロー、どっちも吹いちゃうとアイアンのセカンドショットのリズムがなかなか合わなくて、左右にぶれてしまう。明日も雨風すごいと思うので、そこは気を付けたい」
-一瞬、一瞬をかみしめたいと話していたが、実際プレーしてみてどうだったか。
「スタート前は風がどれぐらい影響するのかってすごい怖くて、不安なままいたら案の定(出だし4ホールで)ボギー、ボギー、トリプル。ちょっと残念な感じではあったんですけど、だんだんとティーショットが良くなるにつれて楽しんでできるようになったかなー。でもこれだけ風が強かったらキレたら終わりだと思うので、気持ちに関してはすごく気を付けていた」
-風の強さは予想以上だったか。
「(AIG公式)インスタグラムにローラ・デービスさんのスタートホールの動画が上がっていて、(午前)6時30分にしてはすごい風だったので、それより強いってやばいんだろうなっていう感じでは臨んだんですけど、(会場に)来てみたらはるかに予想以上でした」
-これぐらい強い風の中でプレーした経験は。
「ないですね。日本でこの風って台風の時ぐらいしかないんじゃないかな」
-その強風の中で5オーバー。手応えは。
「前半はあと何打か縮められたと思う。でも8番でバーディーを獲れたことで流れが変わったのはあると思うので、もったいないボギーがあったり、獲りたいところで獲れなかったりしたけど、後半に(スコアを)落とさなかったっていうのは個人的にうれしかった」
-名物の8番パー3でバーディー。ティーショットのクラブは。
「52度(のウエッジ)です。1番から7番とはまったく違う方向の風で、左からほぼ真横だけどフォロー気味。52度をフルスイングして、しっかり振れたらちょうどいいぐらいかなって感じだったので、怖がらずに左から打つしかないと思って打ったら、ちょうど自分がイメージした通りの球がいってくれた」
-予選落ちしたスコットランド・オープンから修正できた点は。
「ショットに関して全然違うなと思ったのはドライバー。その他に関しては、外から何回かパターを使って、そこでしっかりパーを拾えたのが修正できたところかな。それぐらいしか見当たらない」
-先週よりスタンスが広がっているように見えた。
「風がすごかったので、自然と風に負けない構えをしていたのかもしれない。正直、意識はしていなかった」