渋野日向子 ステーキで大逆襲イッキ21位浮上「100点に近いゴルフできた」
「米女子ゴルフ・ANAインスピレーション・第3日」(12日、ミッションヒルズCC=パー72)
52位から出た渋野日向子(21)=サントリー=は6バーディー、1ボギーの67と復調し、通算4アンダーで21位に上がった。首位とは8打差。畑岡奈紗も67で通算6アンダーの14位、渋野と同組でラウンドした河本結は通算2オーバーで58位となった。ブルック・ヘンダーソン(カナダ)とネリー・コルダ(米国)が通算12アンダーで並びトップ。2打差の3位にレキシー・トンプソン(米国)ら3人がつけた。
絵に描いたような逆襲劇だ。渋野がグリーン上で絶好調。開始の10番で8メートルを決めたのを皮切りに長いパットがカップに寄り、短い距離はきっちり収めた。3番で8メートル、最終9番も7メートルを沈めた。「特に変えたところはないけれど、打つところは打つ、とメリハリを付けたのがよかった」
第2ラウンドは最終18番での池ぽちゃダボなど後半に崩れ、優勝争いから取り残された。この日は前半のラスト、その18番でバーディー。上位を狙える位置に浮上した。
逆襲の原動力はステーキだ。笑顔よりも集中した鋭い目つきが多かった理由について「実は昨日の夜ご飯のとき、青木翔コーチに『明日、60台を出したらステーキおごってあげる』と言われた。思っていたよりもいいスコアが出て、正直びっくり」と白状した。
同じ1998年度生まれの河本と同組で「ゴルフ以外の話もして本当に楽しくできた」と癒やし効果もあった。「100点に近いゴルフ、絵に描いたようなゴルフができた」と振り返った。
予選を通ったのは今年初めてで、最終日のプレーも初めてになる。「久しぶりの土曜日で、のびのびと楽しくできた。明日は悔いの残らないよう、最後まで攻める。メジャーの緊張感は特にないですね」と、しぶこらしく締めくくる。