デシャンボー圧勝 “ゴルフの科学者”メジャー初制覇「競技の常識を変えている」

 「男子ゴルフ・全米オープン選手権・最終日」(20日、ウイングドフットGC=パー70)

 27歳のブライソン・デシャンボー(米国)が2打差の2位からこの日最少の67をマークし、通算6アンダーでメジャー初優勝を果たした。米ツアーでは通算7勝目。

 デシャンボーがついに頂点に立った。この日ただ一人の60台で、通算アンダーパーも1人だけ。6打差の圧勝を遂げた自称“ゴルフの科学者”は「自分は競技の常識を変えていると思う。人に影響を与えられたらいい」と誇らしげに言った。

 豪快なスイングで難コースを攻略した。4番のバーディーで首位に並び、9番パー5は第1打を375ヤードも飛ばし、12メートルのラインを読んでイーグル。夢に近づいた後半も危なげなかった。

 ドライバーのフェース面を垂直に近づけ、アイアンのシャフトの長さを統一。パットは機器を使って打球速度と感覚を体に染みこませた。ツアー中断中は肉体改造に力を注ぎ、体重は100キロ超。重圧に耐えられたのは「科学的な根拠」があるからだと言い切った。

 大学では物理を専攻。15年に全米アマを制した頃から「自分のスタイルはこの大会に最も合っていると思っていた」という。独自理論の正しさを証明した27歳は、来られなかった両親がクラブハウス脇の画面に映ると目頭を押さえた。

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