金谷拓実、プロデビュー戦48位発進 雨に苦戦もショットに手応え
「男子ゴルフ・日本オープン選手権」(15日、千葉県紫CCすみれ=パー70)
プロデビュー戦の金谷拓実(22)=東北福祉大4年=は秋雨に苦戦しながらも3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの72で回り、48位につけた。昨季まで2年連続賞金王でメジャー大会初戴冠を狙う今平周吾が66で単独トップ。アマチュアの2人らが1打差で追う。石川遼は73で63位、この大会で過去2度優勝の池田勇太は79で116位と大きく出遅れた。
金谷は尻上がりに調子を上げた。上がりの17、18番で連続バーディーを奪取。2日目以降に期待を持たせるプレーでプロ初戦の初日を終えた。
「最後まで諦めずにプレーする気持ちは常に持っていて、その結果、最後にバーディーが二つ取れたのかな。明日もいいプレーができるかなと思います」
プロとして初めて立つ1番ティー。特別な感情は湧いてこなかった。「まだ大学生なので実感が湧かない。いつも通り、ティーショットが真っすぐ飛んでくれたらいいなと思って」。平常心でスタートした。
感覚を微妙に狂わせたのは、間もなく降ってきた冷たい雨だった。「雨予報は知っていて、準備はしていた。でも雨が降った時間帯にダブルボギーを打ったり、3パットのボギーにしてしまったり。少しバタついたのが残念です」
4番パー4は、2打目が思ったよりも飛ばずにグリーン手前のバンカーのふちに食い込んだ。一発では脱出できずにダブルボギー。グリーンも重くなり、続く5番ではショートとオーバーによる3パットで、さらにスコアを落とした。雨と気温の低下。アイアンの距離感、変化するグリーンへの対応が後手に回った。
それでも表情は暗くない。612ヤードの最終18番パー5。残り265ヤードの2打目を3番ウッドで振り抜き、ピンそば2メートルにつけた。「ピンに真っすぐ飛んでいった。あのショットを打てればあしたも大丈夫かな」。イーグルは逃したものの、最後の最後にショットの手応えをつかんだ。顔を上げて臨める2日目。「3アンダー、4アンダーぐらい出したい」と上位争いに食い込むことを目指す。