松山、猛チャージ63で2位 マスターズへ手応え「チャンスはすごくある」
「米男子ゴルフ・ヒューストン・オープン・最終日」(8日、メモリアルパーク・コース=パー70)
首位と5打差の8位から出た松山英樹(28)=LEXUS=が7バーディー、ボギーなしの63と猛追。通算11アンダーで、世界ランク1位のダスティン・ジョンソン(米国)とともに優勝まで2打差の2位に入った。29歳のカルロス・オルティス(メキシコ)が通算13アンダーで初優勝。小平智は通算イーブンパーの38位だった。
マスターズ開幕4日前、松山が最高の状態に仕上がった。3年3カ月ぶりの米ツアー6勝目はならなかったものの、ドライバーショットからパッティングまで、ほぼミスのないプレーを展開。コース記録に並ぶ63をマークし「落ち着いてできそうな雰囲気がある。このプレーを続ければ、チャンスはすごくあると思う」と本人の声も久しぶりに弾んだ。
特に生命線であるアイアンショットがさえわたり、グリーンを外したのはわずかに1ホールだけ。前半で3つ伸ばし、後半に入るとショットの切れがさらにすごみを増した。12番は1・5メートルにつけ、13番は寄せを10センチに。16番は4メートル、17番でも5メートルを決めて一時は首位に並んだ。「ミスの幅がすごく狭くなった。安心して振れた」。圧巻の7バーディーに、今大会から戻ってきたギャラリーは大きな歓声を送った。
マスターズ前週とあって今大会を欠場し、早くもオーガスタ入りして練習ラウンドを重ねている有力選手も多い。それでもD・ジョンソンのほかメジャーコレクターのブルックス・ケプカ(米国)らが参戦して上位を争い、会場はマスターズ前哨戦となった。その中での2位は、大きな意味を持つ。
「今週出て新たな発見もあったし、上位でプレーできたのはすごく収穫かなって思う。いろいろと、ずっと試しながらやっていることがうまくいき始めている。(マスターズに向けて)頑張ります」。日本のエースが万全の状態でオーガスタに乗り込む。