ウッズ「去年を再現したい」米ツアー史上単独通算83勝目へ 復帰以降低迷も体調良好
「米男子ゴルフ・マスターズ」(12日開幕、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)
史上初の秋開催となる“ゴルフの祭典”が開幕した。前回覇者でメジャー通算15勝のタイガー・ウッズ(44)=米国=は11日、コースで最終調整。「去年を再現したい」と力強く連覇を宣言した。優勝すれば米ツアー史上単独最多の通算83勝目となる。1934年の第1回から春に開催されてきた大会は新型コロナウイルスの影響で4月から延期され、無観客で実施。日没が早いため、史上初めて予選ラウンドを1番と10番からスタートする。
昨年春にパトロンを熱狂させたウッズが23度目のマスターズに臨む。44歳の大ベテランは、ウイルス禍による中断後のツアーでは低迷。それでも「体調はいい。去年のように安定したゴルフができれば」と過去5勝の舞台へ静かに意気込む。11日はリラックスした表情でコースを回った。
戦列に戻った7月以降に出た6戦で、8月の全米プロ選手権の37位が最高。9月の全米オープン選手権は予選落ちした。「いろいろな要素がかみ合っていない」と分析する。米ツアー公式サイトの優勝候補ランキングは1位がダスティン・ジョンソン(米国)、松山が12位でウッズは20位とされ、寸評に「5度目のタイトルを守ること自体が、データよりも敬意を払われるべき」と記した。
圧倒的な人気を誇り、他のホールでプレーする選手が大歓声でウッズの好プレーを察知することもしばしばあった。「背中を押してくれた」と感謝するファンが今年は不在。メジャー15勝の実力者は「全く違う経験になるが、戦い方を見つけて去年を再現したい」と言い切った。大会中は冷え込まない予報で、手術を繰り返してきた腰の不安は軽減されそうだ。