木下稜、一気に首位浮上「完璧なプレーができた」 コロナ休みの間に飛距離アップ
「男子ゴルフ・三井住友VISA太平洋マスターズ・第2日」(13日、太平洋クラブ御殿場=パー70)
ツアー未勝利ながら年明けから絶好調だった木下稜介(29)=ハートランド=が大会記録(2018年の改修後)に並ぶ63で回り、通算5アンダーで36位から一気に首位を奪った。石川遼は通算4オーバーでこの大会5年ぶりに予選を通過。アマチュアだった昨年に続く連覇が懸かる金谷拓実は、通算1アンダーのままで10位に下がった。
不運の男が再びチャンスをたぐり寄せようとしている。木下稜は3番パー5でイーグルを決め、5バーディー、ボギーなしと7つ伸ばしてトップに躍り出た。「完璧なプレーができた。幸せな気持ち。何も考えずに1ラウンド終わった」と夢見心地で振り返った。
1月のシンガポール・オープンで6位に入り、7月の全英オープン出場権を獲得。航空券の手配も済ませたが、コロナ禍で大会が中止になった。国内の試合も中止・延期が続き、ようやく9月に再開したと思ったら、今度は愛用していたドライバーが壊れてしまった。
それでもコロナ休みの間にトレーニングを続けたかいがあり、飛距離がアップ。15~20本ほど試した末に新ドライバーも出来上がり、全英出場権は来年に持ち越されることになった。
米国のマスターズで好発進した松山英樹とは同学年で、四国で過ごした高校時代に競い合った親友同士。「自分もマスターズに出たいという目標があります」。一歩ずつ夢に近づこうとしている。