「女子ゴルフ・伊藤園レディース・最終日」（１５日、グレートアイランドＣ＝パー７２）

　首位タイから出た古江彩佳（フリー）が３バーディー、１ボギーの７０で回り、通算１２アンダーで並んだ酒井美紀とのプレーオフを３ホール目で制し、今季２勝目を挙げた。１９年１０月のアマチュアＶを含め２０歳１７２日での通算３勝目は年少４位のスピード記録。

　古江がまたしても鮮やかなウイニングショットを披露し、今季２勝目を決めた。アマチュアで制した初優勝から１年１カ月、出場１７戦目で早くも３勝目。「こんなに早く勝てるとは」と白い歯をのぞかせた。

　１番で３パットを喫し、３日間で唯一のボギーをたたくと、すぐ半袖シャツになって気合を入れ直す。５番で一つ伸ばすと、７番は巧みな寄せでパーをセーブ。終盤の１４、１６番のバーディーで追い上げ、酒井との一騎打ちに持ち込んだ。

　迎えたプレーオフの３ホール目。「残り１６１ヤード、７番アイアンで。距離にピッタリのクラブを持てた」という第２打はピンに当たり、カップ横３０センチにピタリ。楽々とバーディーを奪って接戦にけりをつけた。９月のプロ初優勝もプレーオフで、最後はピンそば２０センチにつけるスーパーショットだった。

　身長１５３センチで、ドライバー飛距離は２３０ヤードほど。パーセーブ率とリカバリー率が今季１位と堅実さで勝負する。「今週は８ヤードぐらいのところにカゴを置いて、上げる球で１０球、普通のチップで１０球入れるまで終わらない『帰れま１０（テン）』と名付けたゲームをして練習した。その成果も出たと思う」

　常にゴルフを楽しむ、攻める、前進するを口にする古江の、強さの裏付けが詰まったエピソードだ。「いつかは賞金女王を取りたい」と話す２０歳の賞金ランキングは４位に上がった。